タイトル「夏の音」浜田 千加(浪速高等学校・浪速中学校)
上野城から湧き上がった雲が風に吹かれて旅立っていきます。建物を木々の深い緑に溶け込ませ、青い列車が明るい緑の水田の上を滑るように走ります。架線柱がくノ一の目尻、窓と窓の縦桟に重なっていること、延長線上に上野城があることで、直角三角形が作り出す美しさが画面を落ち着いたものに仕上げています。色彩と光と構図が最高のハーモニーを奏でています。タイトル通り夏の音が聞こえてくる作品です。
タイトル「忍者は姿を現す」福田 蒼士(奈良育英中学校・高等学校)
煉瓦造りの跨線橋に狭間のように空いた小さな十文字、煉瓦がまるで大きな石のように処理され、煉瓦の長辺の延長線と列車の肩の線が重なっており、遠近法を完璧に使っているテクニックは秀逸です。忍者の眼差しが見る人の瞳を射抜くのは、観客全員を「見つめてくれた!」と喜ばせる千両役者の力量と同じレベルに達しています。
タイトル「忍者はいつでも君を見ている」松下 結仁(成城中学校・成城高等学校)
交流会に参加しないと体験できないイベントの機会を上手く使って緑忍者列車を至近距離から撮影した作品です。列車前面にちょうど良い陽光が当たった瞬間を捉えました。思いっきり良く、顔の半分を捨て去ることで、瞳の奥の光が、何倍も強張されています。作品を見るたびに、清々しい瞳に見つめられますね。大胆な決定力に乾杯!
タイトル「夏と秋のコラボ」勝見 颯斗(成城中学校・成城高等学校)
「ふくにん」の可愛らしさが可愛らしく表現された作品です。伊賀鉄道といえば、忍者列車が思い浮かぶほどに人気のある忍者列車ではなく、「ふくにん列車」を選ぶのには思いがあったのでしょうね。少し傾けている顔が可愛いですね。余談ですが、参加した皆さんにお配りした缶バッチのデザインも「ふくにん」です。伊賀市・伊賀鉄道・全国高校生地方鉄道交流会の文字の色は、伊賀市のロゴマークデザインに使われている色を使っています。
タイトル「歴史の中を走り抜ける」石川 篤志(東北学院 中学校・高等学校)
煉瓦造りの跨線橋に空いた小さな十文字の穴を上手く利用して、額縁効果を出しています。列車を小さく、でも線路の延長線上にレンズを置き、煉瓦を名脇役に配し、一番伝えたかったことをタイトルで表しています。
タイトル「待機」金子 聖史(成城中学校・成城高等学校)
交流会の鉄道施設見学イベントの際に安全確保の上、車両基地に入れ様々なを体験ができました。その機会でなければ撮影できない作品です。レンズを線路の位置まで下げて列車を見上げるアングルの貴重な写真です。タイトルも秀逸です。
タイトル「夏、晴れ、いがてつ。」市谷 直澄(清風南海中学校・高等学校)
タイトル通り、紺碧に晴れ渡った空の向こうに青く霞む山々が伊賀盆地を囲み、いつものように伊賀鉄道の青い列車が走っています。何枚も撮影した中から、青で統一され落ち着いた1枚を選んだ感性に脱帽です。
タイトル「自然と電車を一緒に!」山田 空(成城中学校・成城高等学校)
猛暑の中、草が生い茂る河原に立っている撮影者。流れる水音、蟲の声、自然に包まれ立っています。そこに突然轟を上げて列車が鉄橋を渡ります。架線柱がとても上手に配置され、草原と夏空の境を列車の轟きを上げて走る姿を切り取りました。
タイトル「伊賀上野城を眺めて」山口 瑛祐(成城中学校・成城高等学校)
眺めているのは撮影者だけではなく、ピンクの忍者列車も眺めて走っているのかな。ピンクを際立たせるために背景に白い建物を配し、架線柱を森の緑に溶け込ませ、空と陸を上下2等分させた色彩感覚は秀逸です。
タイトル「田んぼを走る列車」漆原 りょうた(成城中学校・成城高等学校)
撮影者にはタイトル通り、田んぼの上を走っているように見えたのでしょう。線路の上を走っていることは勿論分かっていますが、あえて、作品の下半分を田んぼの緑にして、不思議な感覚を素直に捉えた作品です。